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根本敬MIX -CD第四弾
「地獄楽巡礼〜終わりよければ全て良し〜」
約30年前パンツの中のコカイン事件で窮地に立った勝新太郎だが、復帰公演『不知火検校』の劇中で
『金に困らねえってのは地獄だなあ。金に困るってのは天国だなァ』
という台詞を吐いていた。
膨大な借金を含め『まあ、俺の性質が招いたんだな』とはいえ数々のトラブルにより窮地にあった勝新はそういった境遇をして『地獄楽』と表現していた。
本CDのタイトルそれに由来します。
さて、
当MIX-CDはタイトルに偽りはない。しばしば仏教的(どこが?と問われれば聴いて頂くほかなし)でもなくはないが抹香臭はない。シタールの音と共に煩悩が苦しみを生み出していると説きポンチャッキナイズされた大韓読経ラップ(邪悪な感あり)から死の浮遊感に全身全霊がいつしかたゆたうムード歌謡コーラス「骨まで愛して」や何かが大きくずれてるいる事によりはからずも「空(くう)」の何たるかを「きよしこの夜」で体現する大韓ロックから旧ソ連のバリトン声楽ファンク(イントロ口琴)からカヤグム等國樂系のミュージシャンを絡めた大韓サイケデリックからアフリカのエレクトリック土人(つちびと)呪詛ファンクからオートバイでギターを弾きギターでオートバイをふかし爆音で大韓ロックしたり長尺ハードコア大韓僧侶パーカシッヴで地獄楽な時間感覚麻痺は必至、巡礼の渦から解き放たれ紐育黒人甘茶魂音楽合唱へと世界が一瞬にして切り変わるイッツジャストライクマジックな終わりよければ全て良しとさせて頂ければ大慶に存じますという1枚。
韓国、日本、トルクメニスタン、旧ソ連、ブラジル、エジプト、ナイジェリア等のレアグルーヴ(粗雑な分類をあえてすれば)で地獄楽(地極楽)巡礼を耳とイメージで体験して頂こうという聴く漫画ともいえます。
●根本敬/produce、mixほか
●UMEZO(KAMOME SOUND SYSTEM)produce/mastering/engineering
●HARO/art work